はじめてのアメリカ旅行を記憶とメモを頼りに振り返る③【NFLジレットスタジアム編】

やってみた
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2017年9月末~10月中旬の三週間でアメリを横断した際の体験記を

記憶とメモ、当時の写真を基に書いていくシリーズです。今回はその3日目。

はじめてのアメリカ旅行を記憶とメモを頼りに振り返る①【ボストン到着編】 はじめてのアメリカ旅行を記憶とメモを頼りに振り返る②【フェンウェイパーク編】 はじめてのアメリカ旅行を記憶とメモを頼りに振り返る④【ニューヨーク観光編】

 

ボストン3日目の朝を迎え、半ば恒例となった日本人Yさんとの朝食を終える。

Yさんは既に一年ほど海外を旅しているらしく、ボストンを離れたあと、ちょうど俺夫がNYへ行く2日前ほどにNYに向かうらしい。

 

俺夫はというと、ジレットスタジアムにNFLペイトリオッツvsパンサーズの試合を見にいくため、まずはチケットを印刷しなければいけませんでした。

 

チケット印刷で四苦八苦

こんなやつ。

Ticket Cityという転売サイトで買ったのですが、どうやらスマホの画面を見せるだけではダメらしく、印刷した紙かチケット現物が必要なようです。

ということで、ボストンで印刷できそうな場所を探してみました。

選ばれたのはFedExでした。

PDFをこの機械にメール送信して印刷するのですが、全く上手くいかず・・・。

見かねて気さくそうな黒人兄やんが話しかけてきました。

どうやら原因不明のエラーが起きているらしく、電話で聞いてくれるとの事。

だけどこの人、彼女とでも電話してるのか一向に電話を切らない。

解決しそうになかったので結局自分で試行錯誤。

原因は不明のままでしたが、何度かやった結果、無事印刷完了。

兄やんに一言感謝するも未だ電話中。

絶対彼女と電話してるわ。

 

ペイトリオッツトレインに乗る

FedExから少し遠かった為、地下鉄で目的のSouth St.までやってきました。

普段は上の写真みたいに人もまばらでそんなに混んでいないのですが、

NFLの試合当日は、ユニフォームを着た人で一杯です。

ちなみに当日は街中でも多くの人がユニフォーム着て歩いています。

みんなのお目当てはこれ。

通称ペイトリオッツトレイン

※チケットは前日までに買っておきましょう。

 

往復で$20でした。安い!

しかし、この安さに”ワケ”があるとはこのとき知る由もなかったのである。

電光掲示板に時刻と乗り場が記載されています。

TRACK#(乗り場)の所がTBDとなっているので、アナウンスを待ちます。

出発時刻30分前ほどに乗り場がアナウンスされ、一斉に動き出しました。

出発40分前には到着しておいた方がいいかも。

列車は10両以上はありました。先頭の5両ほどは、二階建てになっており、皆んなそこを狙います。

二階席に座れて安心・・・なんて思ってたら周りの人たちパンサーズ、パンサーズ、パンサーズ、パンサーズ・・・

あまりの異様な光景に写真撮りたかったけど、絡まれたくないのでやめておきました。

ペイトリオッツのユニフォームを着ていた俺夫は素直に前の車両へと移るのでした。

ようやくホームアドバンテージを感じられる車両へ到着。窓側も無事ゲット。

どんどん同士たちが乗り込んできます。

つーか窓汚ねぇ。

列車はほぼ定刻通りに出発。

15分ほどすると陽気なポリスメンがジョークを飛ばしながら巡回。

笑いそうになりましたが、笑うと英語で絡まれそうなのでやめておきました。

それからしばらくして“Dedham Corp.“という駅で電車が突然止まりました。

まだジレットまで半分しか来ていないのですが、いきなり電気と冷房が切れました。何事かアナウンス・・・エンジンがどうのこうの言っています。おいおい。

その後何度か電気が点いたり消えたりして、またアナウンス。しばらくこのまま待機するとの事。

気がついたら周りの人たち半分くらいは電車から降り、連れて行ってくれる車を探している様子。

 

さっきまで状況を教えてくれていた隣の兄やんがいなくなったので、右斜め前に座っていたアジア系の男性に意を決して話しかけてみました。

「すみません、日本人ですか?」

「はい、そうです。」

North Faceを着用しているのと、顔つき的にも日本人ぽかったので、日本語で聞いてみましたが、相手も先ほどまでのやり取りを聞いていたらしく、笑顔でお返事してくれました。

話し合った結果、降りて自分たちも車を探してみることに。

このSさん曰く、みんなUber(自家用車をタクシー代わりにできるアプリ)で車をピックアップしているらしく、今からやっても車は捕まえられないとの事。

なので、しばらく歩いて連れて行ってくれそうな人たちを探す事にしました。

ちなみにアメリカでは公道でのヒッチハイクは禁止されている所があるみたいです。

Sさん、普段はJALで国際線のパイロットをしているらしく、たまたま時間があったのでアメフト観戦をしにきたとの事。

なんかすごい人と遭遇した気がする・・・。これを不幸中の幸いと言うのか。何とかなりそうな気がしてきました。

それから5分もしないうちに近くの宿屋にピンポイントを定めたSさん。

英語で交渉します。そしたら即決。

・・・あれ?

こんなアッサリ解決していいの?

田舎に泊まろう的な展開期待してたんだけどなー。

同じく電車に乗っていた宿敵パンサーズファンの黒人二人が、別の人に話をつけていたらしく、僕らも乗り合せてくれる事に。

あれよあれよと、車は進み、ジレットスタジオが見える所までやってきました。

よーし、ついにジレット到着。Let’s go Pats!!なんて勝手に盛り上がっていたら、

btbaevaksdj!!!!!!!!!

まるで地響きのような声で叫んで、馬に乗って向かってくるポリスメン。

車に戻れ!と言っているらしく、すぐに全員再び乗車。そのまま再発進しようとすると、車を止めろ!とまた叫び出しました。

何やら車の通りがある所で止まってはいけないらしく、二度と同じ事はしないようにと、乗っている一人一人に警告してきます。

「Yeah.」「Yes, sir」「Yes.」「い、イエス・・・」

 

はぁー怖かった。ひとまず警官から見えないところで止まれば大丈夫だよね、なんて考えてたら大甘でした。

止まれそうなところ全然ねぇ・・・。

気がついたらめちゃくちゃ遠くまで来てました。

この時予定していたショップ巡りもスタジアム巡りも出来ない事を悟ります。

ファッキンポリスメン、ファッキンくそトレイン。

ようやく見つけたスーパーマーケットの駐車場で降ろしてもらい、料金徴収タイム。

パンサーズ兄やん「35 dollars total.」

お前に払うのかよ!しかも結構安いなおい!

しかし、この時既にクレカ社会に漬かっていた俺夫は現金を殆ど所持しておらず、Sさんが払ってくれる事に。

太っ腹なSさんチップ込みで$40渡します。

そしたらパンサーズ兄やん、$30でいいよと$10キャッシュバック。

お前めっちゃいい奴やんけ。

パンサーズ嫌いだったけど、お前のおかげで好きになりそうだよほんと。

持つべきは友だなーなんて思いながら、ジレットスタジアムに向かいます。

見えてきました。

テールズゲートパーティーぽい集団

NFL観戦するなら持ち物は最小限に

ワクワクしながらスタジアムへ向かっていると、検問所のような所が見えてきました。

看板になんか書いてあるなーと思いながら素通りしようとした所、「そこのお前」と止められました。

警察犬を従えた屈強な係員が何も言わずに看板を指差します。

どうやら俺夫が持っていたショルダーバッグはサイズオーバーの為、持ち込み禁止との事です。

現地に行く方は上の画像を参考にしてみてください。

野球と違い、手荷物検査が厳しいと話には聞いていたのですが、まさかここまでとは。

「持ち込みたいものがあるならこれに入れろ」

と言われ専用の透明なビニール袋を渡されました。

いや特に荷物ないんだけどさ、このショルダーバッグどうしよ・・・。

!!!

閃きました。

持っていけないなら隠せばいいんだ!

しかし、隠し方がワイルドすぎる・・・。

なので、近くにあったスーパーのショッピングカート置き場の影に隠しました。

順番を待っていたら試合が始まっちゃいました(てへっ

外からでも歓声が聞こえてきます。

15分ほど待ったでしょうか。ようやく入場です。

印刷したチケットも特に問題なかったです。

img_5124img_0079.png

コンコースへ。img_5125

img_5129

一先ずトイレを済ませます。

画像はトイレのジェットタオル。img_5131-1

腹が減っては戦は出来ぬ、

ということでビールとハンバーガーで乾杯します。img_5132とりあえず5万円したエンドゾーン裏の席に向かい記念撮影。

メチャクチャ眺めがいいです。

ところが俺夫が席に着いてから周りが少しざわつきます。

最初はアジア人差別かな?と被害妄想に陥りましたが、そうではないみたいです。

 

「あいつ試合始まってんのに飯食ってやがるよ」

前の席に陣取っていたザ・アメリカンな白人兄やんが呟きます。

あっ、NFLって野球と観戦スタイル違うのね。

たまたま聞き取れてしまったが最後、急いで食べます。

あんなに美味しくなかったハンバーガー最初で最後です。

しかもポテトが一人前の量じゃねえ…。全然なくなりません。

オフェンスの時にポテトを貪り、ディフェンスの時は席を叩いてMake Some Noise!!

もうね、野球みたいにゆっくり見れないですよ。フィールドから結構距離あるから何が起こってるか大型ビジョン見ないとわからないし。忙しなかったです。

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試合は追う展開でありながら天下のペイトリオッツですから、まったく負ける心配なく見ることができました。スタジアムの独特な雰囲気にも慣れ始め勝負の第4Qに差し掛かります。

 

気が付いたら終わってる

気づいたら負けてました。

あれ?ホーム試合ほぼ無敗なんだけどな。あれ?

なんとも言えない気分のまま、まともに写真や動画も撮れないまま帰路につきます。

一先ず先ほど隠したショルダーバッグを回収し、一緒に来たSさんを待ちます。

Sさん中々来ません。

試合後30分で電車出発なんだけど大丈夫だろうか。

20分くらい経ったでしょうか。ようやくSさんと合流。

入場の際、チケットを印刷していなかったらしく、さっきのスーパーで店員に交渉し印刷してもらったとのこと。さすがの英語力。すごいです。

係員に聞いたところ、電車の乗り場はスーパーからは真反対ということで、いよいよ残り時間が怪しくなってきます。

Sさん「ショップとか寄らなくて大丈夫です?」俺夫「次来た時いきます」

いやいやそんな時間ないでしょーよ(苦笑)。

Sさん余裕の感じで歩きます。

やばくね?

 

電車を逃し、またもやヒッチハイク

予感は的中します。

乗り場まで100mを切ったころです。

電車の汽笛らしき音が聞こえてきました。

俺夫「ちょっと急ぎましょうか」

この時“ちょっと”ではなく。“とても”急いでいれば電車を逃すことはなかったかもしれません。

電車を目の前にした時にはすでに発車。

走って向かうと、車掌さんが反身を乗り出し「こっちだ。早く乗れ!」なんて言いながら映画さながらのアクションで手招きします。

俺夫「うおおおおおおおお!!!」

全力で走り追いつくもSさんの気配がない。

Sさん「俺のことは置いて行ってください!」

後ろを振り返ると走るのをあきらめたSさんがこれまた映画さながらのセリフをかまします。

こんなセリフ言われたら次どうするか決まってるよね。

 

はじめての自力ヒッチハイク

結局映画の主人公さながらSさんを一人にできなかった俺夫は、電車を諦め乗せてくれる車を探す旅に出ました。

ま、Sさんが交渉してくれるっしょ!なんて思ってたら、

「交渉するの結構疲れるんですよね」と言われ絶体絶命。

 

しばらく歩き、道端にあったダンキンドーナツで一休みすることに。

来た時のお礼としてドリンクを注文しようとするも。気を遣ってくれるSさん。結局何も頼まずトイレに行きました。

残された俺夫は自分の無力さを呪い、ある行動に移ります。

「Can you take us to Boston?(ボストンに連れてってくれませんか?)」

同じくダンキンで休んでいた優しそうな兄ちゃんに事情を話し、ボストンまで車で送ってくれないかと頼んでみました。

兄ちゃん「Sure.(もちろんさ)」

あれ?こんなにあっさり解決していいの?(part2)

どうやら彼女と来ていて、駐車場から車で向かってるとのこと。

4人しか座れない狭い車だけど、と前置きされ快諾してくれました。

この国いい人多すぎない?

 

帰るまでがNFL観戦

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帰るまでが修学旅行、なんて学校の先生がよく口にしますが、NFL観戦ももしかしたらそうかもしれない。

地元民しか通らないような道をVOLVOのオープンカーで飛ばしていきます。

なんだかローンなしで買ったんだとか。

こいつめっちゃ金持ちやんけ…。

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話を聞くと、先日のレッドソックス地区優勝試合を俺夫の近くの席(もちろん俺夫よりいい席)で観ていたらしく、その話で少し盛り上がります。

記憶が定かではありませんが、ペンシルバニアだかどこか遠くの州からはるばるやってきたらしく、スポーツ観戦を兼ねてボストンを観光中なんだとか。

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気づいたらボストンの街並みが見えてきました。オープンカーの後部席って風がすごいからすっげーブレてる。いい加減寒いよ…。

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ボストンの海沿いにある高級そうなホテルの前に止まり、お別れ。

兄ちゃん「Facebookとかやってる?」

Sさん・俺夫「やってないです」

現代人なのにすまんの。Twitterしかやっとらんのじゃ。

Sさんすかさず現金を渡そうとするも、兄ちゃん必死に拒みます。

「むしろこっちこそありがとう」なんて言われ何も言えなくなります。

どんだけいい奴やねん!

感動した俺夫は車中デートを邪魔されて不満そうにしていた彼女さんに、こんな時のために持ってきていたハイチュウを手渡します。

彼女さん「Wow! Thank you!!」

想像以上の喜び方で受け取ってくれました。

俺夫の機転が利いたのかお互い晴れやかな気持ちでお別れです。

 

その後SさんとはLINEを交換し、「旅が終わったら連絡してほしい。札幌に行ったとき飲みにでも行きましょう!」と言われ、約束通りLINEしましたが、一年経った今でも未だ音沙汰なしです!

社交辞令ってこわいよね。

続く

はじめてのアメリカ旅行を記憶とメモを頼りに振り返る④【ニューヨーク観光編】

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